今年も5月がやってきました。
毎年5月連休に、青森県内でいくつか、津軽三味線の競技会や津軽民謡の大会が開催されます。津軽三味線の本場で、全国から老若男女が集って腕を競います。
今回は、競技会に初挑戦される方に向けた記事になります。絶対に良い結果を出せる魔法の裏技は書けませんが(あるのなら私も知りたい)、大まかに演奏直前に行うことの流れをまとめてみました。微力ながら、本番前の不安感などが少しでも和らげば幸いです。
まず、前日の夜に三味線の絃を張り替え、よく伸ばしておきましょう。絃を張る際、1絃と3絃が棹の端の木の部分にくっつかないよう注意します(糸巻きの巻き返り事故防止のため)。
当日の控室や舞台袖で、いろんな人の演奏が聴こえて、気になるかもしれません。まずは自分の演奏を弾き切ることに専念しましょう。他は他、自分は自分です。他の人の演奏の分析は(やりたければ)大会が終わってからやりましょう。今じゃないです。
受付後はこまめに進行を確認し、出番に間に合うよう舞台袖に移動します。その際に、三味線の上棹の天神キャップを外しておきます。腕時計も外しておきましょう。
舞台袖での待ち時間中は、こまめに指で調絃を確認し、糸を張る際に糸巻きを奥までしっかり差し込みます。調絃に狂いがなさそうであれば、あまり糸巻きをいじらないほうがよいです。
舞台に上がる時と演奏終了後の退場時に客席に一礼します。名前をアナウンスされている際に、少し深めに呼吸します。聴衆が多いと、落ち着かないかもしれません。演奏前に、目線をどの辺に置くか決めておくと多少は落ち着きます。
名前を呼ばれて、どうぞ。と言われたら、演奏開始です。普段通りの演奏を試みて下さい。
競技会によっては、演奏の様子をYouTubeで配信しています。事前に過去の競技会動画を確認してどんな雰囲気か把握したり、演奏後に振り返って確認するのも地味に勉強になります。
皆様がこれまで競技会に向けて準備や練習してきた事を本番の舞台上で出し切れるよう、陰ながら応援しております。と書きつつ、私も本番を控えています。
お互い頑張りましょう。